蜂の巣駆除お役立ち情報

フタモンアシナガバチってどんなハチ?生態や巣の特徴と駆除方法を解説

フタモンアシナガバチは、腹部にあるふたつの黄色い斑点が特徴のアシナガバチ科の一種です。寒さにも比較的強い性質を持ち、北海道の一部を含めた日本全国に生息しています。
フタモンアシナガバチは農園の害になる昆虫を捕食対象とするため、益虫としての一面ももっています。
基本的にフタモンアシナガバチは、大人しい性格をしており、ほかのハチと比べて攻撃性・毒性ともに強い方ではなく、危険性は低いアシナガバチといえます。
ただ、危険性や毒性が低いとはいえ、まったく毒を持っていないわけではないため、見つけたら駆除してしまうのがベターです。
今回は、フタモンアシナガバチの生態や巣の特徴にくわえ、巣の駆除法について自力で実施する場合と業者に依頼する場合の2通りの方法を解説します。
家の近くや庭先、よくいく場所などでフタモンアシナガバチを見つけた際、どのように対処すればよいのか、ぜひこの記事を参考にしてください。

フタモンアシナガバチとはどのようなハチなのか?

フタモンアシナガバチというハチの名前を聞いて、どのようなハチなのか、すぐにピンとくる方は少ないでしょう。ですが、名前に聞き覚えがなくとも、フタモンアシナガバチは街中や庭先でもよく見かける身近なハチなのです。

まずは、フタモンアシナガバチがどのようなハチなのか、その生態について解説。
フタモンアシナガバチの基本的な情報から、危険性が低いとされる理由、巣の特徴などをお伝えします。

フタモンアシナガバチの生態について基本情報を解説

この項目では、フタモンアシナガバチの身体的特徴や生息地、食物、活動的になる時期といった情報をお伝えします。
下記の表に、フタモンアシナガバチの基本的な情報をまとめました。

名称 フタモンアシナガバチ
生息地 本州、四国、九州、北海道の一部地域(渡島半島・奥尻島など)
体長 女王バチ:14~18mm

働きバチ:14~16mm

特徴 頭部・胸部:黒色

腹部:黄色の斑点と縞模様

捕食対象 幼虫:イモムシやアオムシ(蛾や蝶の幼虫)、カメムシ、バッタやクモなど

成虫:花蜜・樹液・ヤブガラシ(植物)

巣の場所 草木や朽ち木の幹、藪のなかなど

明るく開けた場所

フタモンアシナガバチの特徴は、黒色の体に黄色い斑点模様。後翅の基部にある黄色い斑点模様は、「フタモン(蓋)アシナガバチ」と呼ばれ、フタモンアシナガバチの名前の由来にもなっています。
フタモンアシナガバチは素早い飛行能力を持ち、飛び跳ねるように移動します。 脚をぶら下げる形で飛行をおこない、「ブンブン」という特徴的な音を立てることがあります。
フタモンアシナガバチと似たハチには、同じアシナガバチ科のセグロアシナガバチやキアシナガバチなどがいます。
見分け方についてのポイントは、体の大きさと特徴的な模様です。
フタモンアシナガバチの体がそれほど大きくないのに対し、セグロアシナガバチやキアシナガバチの体長は大きめとなっています。
また、他のハチとフタモンアシナガバチとの違いを見分ける場合は、黄色いふたつの斑点を確認するのが一番わかりやすいでしょう。

フタモンアシナガバチは、主に他の昆虫や蜂などを捕食する肉食性のハチで、捕獲した獲物を麻痺させ巣に持ち帰るという特性を持っています。
ただ、他の昆虫を捕食するのは幼虫のみで、フタモンアシナガバチの成虫は花蜜や樹液、幼虫が出す栄養素のある分泌液などです。
フタモンアシナガバチは、カメムシやバッタを食するため、害虫を食べてくれる益虫としての側面ももっています。とくに農家の方にとっては、害虫となるカメムシやバッタを捕食してくれるフタモンアシナガバチはまさに益虫といえるでしょう。

フタモンアシナガバチの活動サイクルは、まず4月~5月に、女王バチが巣作りと産卵を開始。その後、6月~7月にかけて働きバチが増え始め、巣は大きくなり、女王バチはより産卵に集中するようになります。8月~9月に、巣は全盛期を迎え、10月~11月にかけては、新しい女王バチが誕生し、旧女王バチや働きバチたちは死滅。新たな女王バチのみで、越冬することとなります。

つぎの項目では、フタモンアシナガバチの危険性についてお伝えさせていただきます。

フタモンアシナガバチは危険性の低いハチ?

すでにお伝えしておりますが、フタモンアシナガバチは攻撃的だったり毒性が高く危険性が高かったりするほかのハチと異なり、大人しい性格で毒性も弱いです。
結論として、フタモンアシナガバチは危険性の低いハチといって差支えないでしょう。
ただ、刺されれば痛みを伴いますし、毒性が弱いとはいえ毒自体は保有しているので、何度も刺されてしまうとアレルギー症状を引き起こす可能性も。
アナフィラキシーショックなどのリスクもあるので、何度も刺されてしまわないよう注意してください。
くわえて、フタモンアシナガバチと似ているアシナガバチには、攻撃性・毒性ともに強いセグロアシナガバチやキアシナガバチがいるので、ハチと遭遇したときは、ハチの種類をしっかり見分けることが大切です。

また、フタモンアシナガバチが大人しい性格をしているとはいえ、巣に近づいたり、個体を刺激したりすれば、攻撃を仕掛けてくる可能性もあります。とくに8月~9月にかけては巣が最盛期を迎える時期となり、ハチの数が増え、新しく誕生した女王バチを守るために働きバチが攻撃的になる時期でもありますので注意してください。

フタモンアシナガバチの巣の特徴をご紹介

フタモンアシナガバチの巣は、下向き、もしくは横向きに、平たく拡大していくのが特徴です。比較的低い位置に巣が作られることが多く、大きさは最大で10cmほどとなる場合もあります。
また、巣にいる働きバチの数は30~100個体ほどで、巣につくられる育室は平均で200~300程度。多いときで、育室が1,000室にも及ぶ場合もあります。
ほかのアシナガバチやスズメバチが、雨風がしのげる人家の軒下や屋根裏などに巣を作ることがあるのに対し、フタモンアシナガバチが人家などの建物内に巣を作ることはありません。
ただ、人の往来がある家屋近くの庭木や草むら、藪の中に巣を作ることはあるので、フタモンアシナガバチを見かける機会は少なくないでしょう。
思いがけずフタモンアシナガバチと遭遇してしまった場合、驚いてフタモンアシナガバチを刺激してしまい、刺されてしまうことがあるかもしれません。

次の項目では、フタモンアシナガバチに刺されてしまった場合の対処法についてお伝えさせていただきます。

フタモンアシナガバチに刺された場合の対処について

フタモンアシナガバチは大人しい性格で、攻撃性も毒性も弱いハチですが、巣や個体を刺激してしまえば、刺されてしまう危険性もあります。
この項目では、フタモンアシナガバチに刺された場合の症状や、刺された場合の処置法、刺されないための対応などを解説させていただきます。

フタモンアシナガバチに刺された場合の対処方法は、以下をご参照ください。
ただし、毒性は弱いものの、体質によっては重篤な症状やアレルギー反応が現れる可能性があるため、専門医の指示に従うことを推奨いたします。

フタモンアシナガバチに刺されてしまった場合、その後、複数回刺されてしまうことを避けるため、フタモンアシナガバチの警戒範囲から迅速に立ち去りましょう。
その際、フタモンアシナガバチを手で払って刺激したりせず、静かにその場を離れるようにしてください。
まずは、刺された患部を氷や冷たい水を使って、冷やしましょう。
患部を冷やすことで、刺された痛みや腫れを和らげることができます。ただし、凍傷にならないように適度に冷やすようにしましょう。
つぎに、患部を清潔な水で洗いますが、消毒液などで患部を消毒するなどすれば、感染症のリスクを軽減することができます。
刺された患部が腫れている場合は、炎症を気にするために抗ヒスタミン剤や炎症を治す薬を使用するとよいでしょう。
また、患部に針が残っている場合は、ピンセットや毛抜きといった道具を使い、針を引き抜いてください。
刺された後は、症状の変化やアレルギー反応の有無を観察。異常を感じる場合は、医療機関を早めに受診するようにしましょう。
具体的には、刺された箇所が赤く腫れ上がったり、痛みやかゆみが強い場合です。特にアレルギー反応や重篤な症状が現れた場合は、緊急医療を必要とするケースもあるので、救急車を呼ぶようにしましょう。

以上、刺された場合の対処法をお伝えしましたが、そもそも刺されないための予防策を講じる事も重要です。
フタモンアシナガバチの巣の周辺には近づかない、巣を振ったり押したり、近くで大きな音を立てたりするといったことは避けるのが無難です。
さらに、フタモンアシナガバチの巣が近くにある場合は、香りの強い香水や化粧品、清閑スプレーの使用は控えましょう。
飲食物を摂る際も開放的な場所でおこない、フタモンアシナガバチが近づかないように気をつけるのが大切です。

フタモンアシナガバチの巣の駆除方法

フタモンアシナガバチの巣を駆除する場合は、安全性と法的判断を考慮し、家の専門家を助けることをおすすめします。フタモンアシナガバチがいくら大人しい性格のハチとはいえ、巣の駆除は慎重におこなわなければ危険です。

ここから、一般的なハチ巣の駆除手順をお伝えしますが、自己判断で駆除をおこなう場合でも、十分な知識と装備が必要です。
基本的には、知識や技術を持った、専門業者への依頼を推奨します。

フタモンアシナガバチの巣の駆除方法について重要な点として、以下のポイントをご留意ください。

・巣の駆除は危険な作業であるため、素人が行うことは避けるべきです。
・噴霧や殺虫剤の使用に際しては、環境への影響や法律に適合することを確認しましょう。
・フタモンアシナガバチの巣が公共の場所にある場合は、地元の行政機関に連絡して適切な対応を依頼してください。

また、自力で巣の駆除をおこなう場合でも、安全かつ効果的なフタモンアシナガバチの巣の駆除を行うためには、専門家の助言や支援を受けることが大切です。

ここから、自力でフタモンアシナガバチの巣を駆除する手順と、専門業者に駆除を依頼する具体的な手順をそれぞれ解説いたします。

フタモンアシナガバチの巣を自力で駆除する

フタモンアシナガバチは比較的大人しい性格のため、自力で駆除をおこなうことは可能でしょう。ただし、刺傷のリスクがないわけではないので、基本的には専門家に依頼することをおすすめします。
もし自力でフタモンアシナガバチの巣の駆除をおこなう際は、自己責任のもと以下の手順に従っておこなってください。

1.駆除作業を行う前に、安全性を保つため、長袖の衣服や長ズボン、手袋、安全メガネ、マスクなどの適切な防護具を着用しましょう。
また、周囲の人々に注意を喚起し、作業エリアを遮断して駆除を実施してください。

2.フタモンアシナガバチの巣の駆除をおこないます。
巣の駆除については、ハチ駆除専用の殺虫剤(殺虫スプレー)を使用するのが一般的。
噴霧やスプレーで殺虫剤を巣に向けて使用する場合は、風向きに注意し、安全な距離から均等に散布するようにしてください。

3.殺虫剤の散布で、フタモンアシナガバチの巣のなかにいる個体を駆除したら、巣の処理をおこないます。
巣を取り外す場合は、巣を慎重に扱い、巣の全体を取り除きます。

4.駆除作業が終わったら、周囲の安全を確認し、巣の状態を確認します。巣が再構築されないように、場合によっては巣の周囲を清掃したり、予防策をおこなったりすることも重要です。

以上が、フタモンアシナガバチの巣を自力で駆除する際の手順となります。
ただ、フタモンアシナガバチの巣の駆除作業は専門的な知識や経験を必要とするため、個人の能力や状況に応じて適切な判断をおこなうことが大切です。
安全面や法的な規制にも十分に注意して、巣の状態や生息しているハチの数が不明確な場合や、巣が大きく成長してしまっている場合には、自力で駆除を実施するより、まずは専門家に相談するのがおすすめです。

フタモンアシナガバチの巣の駆除を業者に頼む

何度もお伝えしておりますが、フタモンアシナガバチの巣の駆除は、自力で実施するのではなく、専門業者へ依頼するのがおすすめです。
ただ、ハチの巣の駆除はそう頻繁に発生することでもないため、依頼の手順について詳細を知らないという方も少なくないでしょう。
この項目では、フタモンアシナガバチの巣の駆除を業者に依頼する具体的な手順についてご紹介します。

駆除を業者に依頼する際の手順については、以下をご参照ください。

1.まずは駆除を依頼する業者の選定をします。

害虫駆除業者、地元の保健所など、フタモンアシナガバチの巣駆除に対応している専門業者を選定をおこないます。
地元の害虫駆除業者や専門の巣駆除業者を調査し、信頼性や評判を確認するのがよいでしょう。また、インターネット上での口コミや、レビューを参考にすれば、信頼できる業者を見つけることができます。

2.選定した専門業者に連絡し、フタモンアシナガバチの巣の駆除についてお問い合わせします。電話やメールで、フタモンアシナガバチの巣駆除について相談しましょう。

このとき、見積りやサービス内容を確認し、専門業者に詳細な情報を提供し、巣の場所や状態、サイズなどについて伝えておくのがよいでしょう。

3.現地にて、業者に見積もりをおこなってもらいます。

相場価格などがわからない場合は、複数の業者に見積りをしてもらい、比較検討してみてもよいでしょう。

4.専門業者と駆除作業の日程や手順についての詳細を調整し、作業計画を確定します。

このとき、巣の駆除に関する疑問や不明な点があれば、遠慮せずに質問しましょう。

5.専門業者と調整した日程にて、駆除作業はおこなわれます。

業者は適切な設備や技術、知識を持っているため、安全かつ効果的に巣の駆除をおこなうことが可能。
作業自体については、業者に完全にお任せする形で問題ないでしょう。

6.駆除作業が完了したら、業者とともに作業内容を確認し、巣が適切に処理されたかどうかを確認します。

また、業者からのアドバイスや予防策についても確認しておきましょう。

専門業者へフタモンアシナガバチの巣の駆除を依頼する際、気をつけておきたいポイントは以下。

  • 駆除を依頼する業者については、公式サイトで開示している情報(料金や作業内容など)や、口コミなどを参照して、信頼できる業者を選ぶことが重要です。
  • 駆除の見積りや作業計画について詳細な内容を確認し、納得した上で契約を結ぶようにしてください。
  • 巣駆除に関する法的な規制や地域の規則に従うことも重要なため、あらかじめ駆除業者に詳細を伝えておきましょう。

再三お伝えしておりますが、フタモンアシナガバチの巣の駆除は専門的な作業であり、安全性と効果を確保するためには、専門業者に依頼するのが最適です。
業者に任せることで、専門知識や適切な装備を持ったプロが作業をおこなってくれるため、巣の駆除を確実かつ安全におこなえますよ。

まとめ

フタモンアシナガバチは、アシナガバチ科のハチで、腹部にあるふたつの黄色い斑点が特徴です。アシナガバチのなかでも比較的大人しい性格のため、危険性は低いハチといえます。
また、農家の方にとっては害虫となるカメムシやバッタといった昆虫を食料にしているため、益虫となる側面も持ち合わせているのです。
ただ、フタモンアシナガバチは大人しい性格をしているものの、人間が巣に近づいたり刺激したりしてしまうと、攻撃を仕掛けてくる可能性もあります。
くわえて、危険性や毒性が低いとはいえ、刺されれば痛いですし、アレルギー症状を引き起こすリスクもあるので注意が必要です。
外に干している洗濯物のなかに紛れ込んでいる場合もあるため、思いがけず刺されてしまうことも…。
危険性が低いフタモンアシナガバチですが、近場で巣を見つけた場合は、駆除してしまうのが安心でしょう。
フタモンアシナガバチの巣の存在が確認出来たら、まずはハチや害虫駆除を専門としている業者へ相談してみてください。
おすすめのハチ駆除専門業者は、「ハチ駆除119番」です。
「ハチ駆除119番」では、フタモンアシナガバチをはじめ、危険性の高いスズメバチの巣の駆除などにも対応。
無料で見積もりが可能で、現地で見積もりをおこなうあいだであれば、依頼をキャンセルすることもできます。
また、再発保障があり、1週間以内に同じ女王バチの巣ができてしまった場合は、すぐに対応してくれます。さらに、ハチの巣駆除の作業中に、建物を汚損や破損させてしまった
時の賠償保険に加入しているので安心。
さらに、アシナガバチの駆除基本料金は、3,000円となっておりコスパもよいです。
※基本料金とは別にかかる作業料は、作業の内容や巣の状況によって異なります。
見積もり時に明確にわかるのでご安心ください。必ず作業前に見積もりをおこない、料金を承認いただいてからの作業実施となります。

お近くでフタモンアシナガバチの個体や巣を見つけた場合は、ハチ駆除119番にお問い合わせください。
ハチ駆除119番 :https://hachi99.net/column/

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