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キボシアシナガバチを見つけたら?巣の特徴や危険性にくわえ駆除法をご紹介

キボシアシナガバチは、体全体が黒色っぽく胴体部分にある赤褐色の縞模様が特徴のハチ。スズメバチ科のハチですが、名前にアシナガバチという言葉が入っているとおり、アシナガバチの仲間です。アシナガバチのなかでは毒性も攻撃性も高いハチですが、スズメバチ科のハチと比較すると毒性は弱いという面があります。
今回は、キボシアシナガバチの生態や巣の特徴を解説。また、巣を見つけた場合どうすべきか、具体的にどれくらい危険なのか、駆除方法とあわせてご紹介します。
自宅近くや近隣でキボシアシナガバチを見つけた際や、庭先や家屋で巣を見つけた際、どのように対応すればよいかの参考にしてください。

キボシアシナガバチの生態について

冒頭でもお伝えしましたが、キボシアシナガバチはスズメバチ科でありながら、アシナガバチの仲間となるハチです。
中国大陸や朝鮮半島を中心に分布しており、日本では北海道から本州、四国、九州や沖縄など、ほぼ全国に生息しています。

ほかのスズメバチに比べて比較的大人しい性格のキボシアシナガバチですが、巣に近づいたり刺激したりすると、外敵と認識し攻撃を仕掛けてくるので危険です。

この項目では、キボシアシナガバチの生態や特徴といった基本的な特徴にくわえ、巣の特徴や危険性について解説します。
キボシアシナガバチは日本全国に分布しているので、近隣でその姿を見かけることもあるでしょう。キボシアシナガバチと出会ってしまったり、見かけたりした際、どのように対処すべきかの参考にしてください。

キボシアシナガバチの基本情報

まずは、キボシアシナガバチの生息地や身体的特徴、食物、活動的になる時期をお伝えします。

名称 キボシアシナガバチ
生息地 中国大陸、朝鮮半島

日本(北海道・本州・四国・九州・沖縄など国内全域)

体長 女王バチ:13~15mm

働きバチ:12~14mm

特徴 頭部・胸部:黒色

腹部:赤褐色の縞模様

捕食対象 幼虫:ハエ・クモ・イモムシなどの昆虫

成虫:花蜜・樹液・植物(ヤブガラシ)など

巣の場所 樹木の枝や葉の裏

キボシアシナガバチは、サナギが育つ房が黄色(黄緑色)をしていることから、漢字では「黄星脚長蜂」と書きます。
体長は働きバチが12~14mm、女王バチが13~15mmと雌雄で個体差がほぼなく、スズメバチ科としては小型のハチです。頭部や胸部は黒っぽい色味をしており、腹部には赤褐色の縞模様があるのが特徴。
一アシナガバチ科のコアシナガバチに似ているため間違われがちですが、キボシアシナガバチは顔部分が少し白っぽいので、顔部分を確認してみてください。
ただ、素人が一目でほかのハチと見分けるのは難しいでしょう。

キボシアシナガバチは幼虫の頃は、働きバチが運んでくるハエやクモ、イモムシやアオムシをダンゴ状にしたものを食べ育ちます。
成虫になると、花蜜や樹液、ブドウ科のつる植物であるヤブガラシを食するようになります。
野菜や果物の葉を食べるイモムシやアオムシは、農家の方や家庭菜園を営む方にとって、農作物の成長を阻害する害虫です。キボシアシナガバチには、そんな害虫を捕食してくれる益虫の側面もあります。
ただ、キボシアシナガバチは刺激されると人を刺すケースもあるため、無害な益虫というわけではありません。

キボシアシナガバチの女王バチは、5月頃から巣作りをはじめ、働きバチが活発に活動しだすのが7月~9月にかけて。新しい女王バチは8月~10月のあいだに誕生し、朽ち木や土のなかで越冬し、翌年に備えるのです。

次の項目では、キボシアシナガバチの特徴的な巣について解説します。

キボシアシナガバチの巣の特徴について

キボシアシナガバチは、漢字名である「黄星脚長蜂」に黄色という色の名称が入っているとおり、幼虫が育つ房が黄色(黄緑色)をしているとお伝えしました。
ほかのスズメバチやアシナガバチの巣にはあまり見られない色鮮やかな巣が、キボシアシナガバチ最大の特徴なのです。
また、キボシアシナガバチの巣は、片側のみ増築されて大きくなっていきます。このため、巣が大きくなるにつれて、巣は背面に反り返る形に。
鮮やかな黄色と、背面に反り返った形状が、キボシアシナガバチの巣の特徴となります。

巣が作られやすい場所は、地上から約1mほどの樹木の枝や葉の裏など。
キボシアシナガバチの巣は、比較的低い位置に巣が作られる傾向にあるため、個体に出会ったり、巣を見つけたりすることがあるかもしれません。
では、キボシアシナガバチに出会ってしまった場合は、どのような対処をすればよいのでしょう。
次の項目では、キボシアシナガバチの危険性と、遭遇してしまった場合の対処についてお伝えします。

キボシアシナガバチの危険性は?

キボシアシナガバチは、スズメバチにしては比較的大人しい性格をしており、こちら側から刺激しないかぎり攻撃を仕掛けてくることはありません。
ただ、比較的大人しいというだけで、ほかのスズメバチと同様に毒針を持っており、巣に近づいたり刺激してしまったりすると、容赦なく刺してくるという危険性も持ち合わせているのです。
またキボシアシナガバチは、農作物の葉を食して害するイモムシを餌とする益虫ではあるのですが、なかには農作業中キボシアシナガバチに刺されてしまったという報告もあるのだそう。
巣の位置が地上に近いうえ、餌を求めて畑に出没したり巣を作ったりするため、キボシアシナガバチは遭遇してしまう可能性が高いハチといえます。
一度外敵とみなされてしまうと、集団で行動する社会性昆虫であり防衛本能が非常に強いキボシアシナガバチは、集団で攻撃を仕掛けてくるので要注意。
ただ、キボシアシナガバチはほかの攻撃的なスズメバチと異なり、その場から去っていく外敵を追いまわしたりはしません。
出会ってしまった際は、むやみに近づきすぎず、大声を出したりパニックを起こしたりせず、静かにその場から離れるようにしてください。

キボシアシナガバチに刺されるとどうなる?

毒性は弱いものの、攻撃性が高く危険なキボシアシナガバチ。もしキボシアシナガバチに刺されてしまったら、どうなってしまうのでしょう。

すでに何度もお伝えしているように、キボシアシナガバチの毒は、それほど強力ではありません。
ですが、毒を持っていることに違いないため、刺されてしまうと体質によってはアナフィラキシーショックを起こしてしまうリスクがあります。
またアナフィラキシーショックは、通常2回目以降に刺された際に起こる症状です。
集団で襲う習性を持つキボシアシナガバチに、何度も刺されてしまうと、アナフィラキシーショックを起こしてしまう確率も高くなるので非常に危険。
また、たとえ毒性が弱くても、刺されれば強い痛みをともないます。

もしキボシアシナガバチに刺されてしまった場合、まずは警戒範囲から離れ安全な位置に移動しましょう。
その後、水で患部を洗い、針を抜いて毒を絞り出してください。
針を抜く際は、ピンセットなどの道具を使用しましょう。指で針を摘み出すのは難しいので、皮膚を傷つけ、かえって傷口を悪化させてしまう可能性があります。

毒を絞り出した後は、速やかに皮膚科を受診するのが大切。症状が軽いからと言って、自己判断をせず医師の診断を受けましょう。
可能であれば、抗ヒスタミン系成分配合のステロイド系軟膏を患部に塗っておくとよいですよ。

キボシアシナガバチの巣を駆除するには

キボシアシナガバチには、農家の方や家庭菜園をお持ちの方などは、とくに遭遇してしまう可能性が高いかもしれません。
攻撃的な面を持つキボシアシナガバチの巣を見つけてしまったら、安全のためにも駆除してしまうのが安心です。
ただ、スズメバチであるキボシアシナガバチの巣を、どうやって駆除すればよいのかわからない方もすくなくないでしょう。

そこで、キボシアシナガバチの巣を駆除する、以下2つの方法についてお伝えします。

  • キボシアシナガバチの巣を自分で駆除する
  • キボシアシナガバチの巣の駆除を業者に依頼する

それぞれ手順からメリット、デメリットをお伝えしますので、最適だと思う方法を選んでいただければと思います。

キボシアシナガバチの巣を自分で駆除する

自分でキボシアシナガバチの巣を駆除するには、ほかのスズメバチを駆除する以下の手順でおこなうのがよいでしょう。

まず、駆除の際キボシアシナガバチに刺されないために、体を守る服装を用意しましょう。
肌が極力出ない長袖長ズボンが基本となりますが、体全体を覆うレインコートなどがあればなおよいです。
くわえて、作業する手を保護する手袋(布製ではなく、厚手のゴム手袋などがよい)、目を守るためのメガネ(ゴーグルでも可)、頭を守るための帽子の準備も必要。
つぎに、キボシアシナガバチを退治するための殺虫剤の準備をします。
ハチ退治用の殺虫剤であれば、基本的にどのメーカーのものを使用しても問題ありませんが、ピレスロイド成分が配合されているものがおすすめです。
くわえて、巣を根元から切り離すために、取っ手部分が長い園芸用のハサミ、もしくは長い棒を用意してください。
最後に、巣を密封するためのゴミ袋を用意したら前準備は完了となります。
※農作物や畑のなかに巣がある場合、ビニールシートなどで周辺の作物を覆っておくとよいですよ。

駆除をおこなう際は、最初に巣の周辺に殺虫剤を散布して、キボシアシナガバチの動きを弱らせます。
キボシアシナガバチの動きが鈍くなり、巣の周りで活動するハチがいなくなったら、巣に殺虫剤を直接注入しましょう。このとき、巣から飛び出してくるキボシアシナガバチの動きに注意してください。
殺虫剤が巣に充満し、なかにいるハチが退治できたら、巣を根元から切り取ります。切り離した巣は、ゴミ袋に入れてさらに殺虫剤を散布します。
ゴミ袋は、途中で破れてしまわないよう、二重・三重にしておくのがよいです。
その後、ゴミ袋のなかの巣を足や棒でたたき壊して、生きているハチがいないことを確認できたら駆除完了。巣は、そのまま燃えるゴミに出して捨てることが可能です。

以上の手順で巣を駆除することはできますが、攻撃的なキボシアシナガバチを相手にするとなると、実際の作業はかなり困難。
キボシアシナガバチを自分で駆除するメリットは、業者に依頼する費用を抑えることができるという面ですが、作業には危険性がともなうデメリットがあります。
可能なら、ハチ駆除を専門でおこなっている業者への依頼を検討してみてください。

キボシアシナガバチの巣の駆除を業者に依頼する

つぎに、キボシアシナガバチの巣の駆除を、業者に依頼する方法についてお伝えします。
キボシアシナガバチの巣の駆除は、ハチ駆除を専門におこなっている業者に依頼しましょう。
まず、巣のあるエリアに対応している業者を探し、見積もりをおこないます。
インターネットで「ハチ駆除 業者」といった言葉を検索すれば、複数の業者がヒットしますので、HPから対応エリアを確認するか、お電話などで直接問い合わせてみてください。
実際に巣を見てから見積もりをおこなう業者がほとんどなので、業者立ち合いのもと見積金額についてや、作業についての説明を受けることになります。
見積もりをおこなった後はいよいよ実作業に入りますが、業者に対応してもらう場合、基本的には巣の駆除を実施する作業を見守るだけ。
また、スズメバチは女王バチが生き残っていると再度巣を作ってしまうことがあるのですが、ハチの駆除を専門におこなっている業者であれば、一度でしっかり根絶してくれるので安心です。

業者へ依頼するメリットについては、なんといっても安全かつ確実に巣の駆除をおこなってもらえることでしょう。デメリットとしては、費用がかかることが挙げられます。
とはいえ、自分でキボシアシナガバチの巣を駆除する場合でも、道具を購入するなどして費用はかかりますし、女王バチを取り逃して巣が再建してしまうリスクも。
キボシアシナガバチの巣の駆除は、やはり専門の業者に依頼するのがおすすめです。

まとめ

キボシアシナガバチは、スズメバチ科でありながらアシナガバチの仲間で、毒性はほかのスズメバチには若干劣るものの、攻撃性が高いハチです。
農作物をむしばむイモムシやアオムシを食べるため、益虫としての側面もありますが、人を攻撃することもある危険なハチであることに変わりありません。
ただ、比較的大人しい性格のため、遭遇してしまった場合は静かにその場を離れることで、キボシアシナガバチから攻撃されることはありません。
とはいえ、近くでキボシアシナガバチの巣を見つけた場合は、駆除してしまうのがおすすめ。大人しい性格ですが、毒をもつスズメバチであるため、アナフィラキシーショックを起こしてしまう危険があります。
また、日本全国に生息しており、自然の多い環境にお住いの方や、遭遇する機会も少なくないハチのため、巣を見つけたら業者に退治を依頼するのが安全です。

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無料で見積もりが可能で、現地で見積もりをおこなうあいだであれば、依頼をキャンセルすることができます。
家や畑にキボシアシナガバチの巣を見つけた場合は、ハチ駆除119番にまずご相談ください。

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