蜂の巣駆除お役立ち情報
ヒメスズメバチは、スズメバチ科のなかでも最大種にあたる大型のスズメバチです。
大型のスズメバチと聞くと、危険なイメージを抱かれるかもしれませんが、ヒメスズメバチは危険性が低いハチのため、それほど心配する必要はありません。
ですが、強い毒性を持ち危険性の高いオオスズメバチと見た目がよく似ているため、間違えてしまわないように注意が必要。
また、危険性が低いとはいえ、刺されると痛みがともなうので、遭遇してしまった場合はむやみに刺激しないよう冷静に対処しましょう。
今回は、ヒメスズメバチの生態や巣の特徴について解説。ヒメスズメバチの巣の駆除方法についても解説します。
目次
画像参照:ヒメスズメバチ|上野高敏 -Takatoshi UENO-
http://www.agr.kyushu-u.ac.jp/lab/ine/ueno/suzumebachi2.html
冒頭でもお伝えしたように、ヒメスズメバチはスズメバチのなかでも大型種でありながら、大人しい性格で危険性が低いといわれているハチです。
ここから、ヒメスズメバチの詳しい生態やの巣の特徴などの基本情報をお伝えします。
また、ヒメスズメバチと似ているハチもご紹介しますので、見分け方を参考にしてくださいね。
まずは、ヒメスズメバチの生態や生息地、特徴といった基本情報を詳しくお伝えします。
名称 | ヒメスズメバチ |
原産地 | 中国浙江省 |
生息地 | 日本・ネパール・ミャンマー・タイ・ベトナム・中国・台湾・ロシア・インド東北部 |
体長 | 25~37mm |
特徴 | 頭部:黄色・飴色、一部(アゴ)が黒色
腹部:黄・黒・茶褐色の縞模様で、腹部の先端が黒色 |
捕食対象 | 成虫:アシナガバチの幼虫・サナギ、樹液・花の蜜
幼虫:アシナガバチの幼虫・サナギ |
巣の場所 | 土の中、切り株の中、人家の屋根裏・壁の間・床下 |
ヒメスズメバチは、主にアジア圏を中心に生息しており、日本においては四国や九州に分布していているスズメバチです。
体長が25~37mmほどの大きさで、スズメバチ科の最大種であるオオスズメバチに次いで大型の種類となります。
スズメバチはオスとメスで個体差がある種類が少なくありませんし、女王バチが働きバチより体長が大きいケースがほとんど。
ですが、ヒメスズメバチはオスとメスで体長の個体差はそれほどありません。女王バチにいたっても、働きバチよりやや大きめではあるもののほとんど差がなく、見分けがつきにくいです。
また、腹部は黄色・黒色・茶褐色の三色の縞模様。スズメバチの多くは腹部の先端が黄色なのに対し、ヒメスズメバチは黒色をしているのが特徴。
くわえて、頭部は全体的に黄色、もしくは飴色、アゴ部分のみ黒色をしているのが目印です。
ヒメスズメバチは、アシナガバチの幼虫やサナギを主食にするという独特の食性をもっています。
そのため、働きバチがアシナガバチの巣を襲って幼虫やサナギを奪い、巣に持ち帰って幼虫に与えたり、食したりするのです。
ただ、食するのはあくまで幼虫もしくはサナギのみで、アシナガバチの成虫を襲って食べることはありません。
成虫になると、アシナガバチだけでなく木の樹液や花の蜜、幼虫が分泌する栄養液なども食するようになります。
ほかのスズメバチの活動時期が主に4月~11月頃なのに対し、ヒメスズメバチの活動時期はスズメバチ科のなかでもっとも短い6月~9月頃まで。
活動時期が短い理由として、主食となるアシナガバチの活動時期が影響しているのではと考えられているようです。
スズメバチ科のなかでも温厚な性格のヒメスズメバチは、積極的に攻撃を仕掛けてくることはありません。
ヒメスズメバチは巣にいる働きバチの数が少ないため、過剰な警告や攻撃を好まないという性質をしているのです。
さらに毒性も低いため、それほど警戒する必要はないでしょう。
とはいえ、手で追い払ったり巣に触ったりして刺激すれば、刺されてしまう危険性もあります。
くわえて、ヒメスズメバチは、スズメバチ科のなかでもとくに危険なオオスズメバチに身体的特徴がよく似ているため、注意が必要。
次の項目で、ヒメスズメバチと似ているスズメバチについてお伝えするので、見分けるポイントを押さえておきましょう。
ヒメスズメバチの身体的特徴が、危険性の高いオオスズメバチに似ていることについてはお伝えしましたが、ほかのスズメバチの特徴もあわせて把握しておくと、ヒメスズメバチとの見分けが可能です。
ヒメスズメバチと似ているオオスズメバチや、ほかのスズメバチの特徴を、以下にまとめてみました。
種類 | 特徴 | 危険性 |
オオスズメバチ | 体長:27~37mm
頭部:黄色、アゴ部分に頭楯といわれる突起が2つある 腹部:オレンジがかった黄色と褐色と黒色の縞模様 |
攻撃性:非常に高い
毒性:非常に強い |
キイロスズメバチ | 体長:25~30mm
頭部:黄色・黒色 腹部:明るい黄色・黒色、産毛に覆われている |
攻撃性:非常に高い
毒性:強い |
モンスズメバチ | 体長:25~30mm
頭部:黄色 腹部:黄色と黒色の模様 |
攻撃性:高い
毒性:強い |
ツマアカスズメバチ | 体長:20mm前後
頭部:黒色 腹部:赤褐色・オレンジの模様 |
攻撃性:非常に高い
毒性:比較的強い |
ヒメスズメバチ | 体長:25~37mm
頭部:黄色・飴色、アゴが黒色 腹部:黄・黒・茶褐色の縞模様、腹部の先端が黒色 |
攻撃性:非常に低い
毒性:弱い |
ヒメスズメバチと大きさや特徴が似ているオオスズメバチは、スズメバチ科のなかでも最大級の攻撃性の高さと毒性の強さを持っています。
オオスズメバチは、アゴには「頭楯(とうじゅん)」という2つの突起で攻撃対象に噛みつき、6mmもある毒針を突き刺すのです。
オオスズメバチの集団に襲われれば、重症を負ってしまったり、最悪の場合は命を落としてしまったりする危険性があります。
大人しいヒメスズメバチと勘違いして対処を誤ってしまうと、取り返しのつかないことになってしまうので、しっかり見分ける必要があるでしょう。
また、明るい黄色が目印のキイロスズメバチは、都市部や民家に巣を作り、人が刺される被害が多発しているスズメバチのため不用意に近づくのは危険です。
ほかにも、夜間も活動するモンスズメバチや、赤褐色とオレンジの模様が特徴的なツマアカスズメバチなど、危険性の高いスズメバチには注意してください。
ヒメスズメバチとほかのスズメバチを見分ける際、もっとも注目したいのが腹部の先端です。
ヒメスズメバチの身体には、「腹部の先端が黒色」というわかりやすい特徴があります。
スズメバチを見かけた際は、腹部の先端の色を確認するようにしましょう。
とはいえ、素人がスズメバチの種類を正確に判断するのは難しいです。
庭先や近隣でスズメバチを見つけた場合は、安易に自己判断せず、ハチ駆除の専門業者に対処を依頼することをおすすめします。
ヒメスズメバチの巣は、シャワーヘッドのような半円のドーム型をしています。
外皮が傘のように上部に覆いかぶさっており、下から覗くと六角形をした巣盤の層が見えるのが特徴で、一見して鐘のような形をしています。
ヒメスズメバチが主食としている、アシナガバチの巣に形状がよく似ているのも特徴のひとつです。
また、ヒメスズメバチの巣は、直径が30~50cm程度で、巣盤は3~4、育房が200~300ほど。巣にいる働きバチの個体数は30匹程度と小規模です。
外見的特徴が似ているオオスズメバチの巣は、ピーク時に直径80cmほどにも及ぶことから、ヒメスズメバチの巣はほかのスズメバチの巣と比較しても、非常に小さい造りであることがわかります。
ヒメスズメバチが巣作りを始める時期は6月からで、初期段階では小さなお椀のような形をしており、外皮は全体的に白っぽい色味です。
外皮は巣が完成する際に壊されてしまうため、初期段階では脆い状態となっています。
その後、中期~後期にかけて巣盤・育房の数が増えていき、最終的にドーム型の巣が完成するというわけです。
巣が作られる場所は、基本的に雨風がしのげる土のなかや切り株のなか、家屋の屋根裏や壁の間、床下といった閉鎖的な場所。
巣自体が小規模のため、巣が大きくなるまで、存在に気づけないということも少なくありません。
いくら大人しいヒメスズメバチでも、巣に近づいたり、巣の周りに刺激を与えたりすれば攻撃を仕掛けてくるので、巣を見かけた際は落ち着いて静かにその場から離れましょう。
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危険性の低いヒメスズメバチですが、刺されれば痛みがありますし、弱いとはいえ毒性も持ち合わせています。
また、刺されてアナフィラキシーショックを引き起こしてしまった場合は命も危険にさらされてしまうのです。
この項目では、ヒメスズメバチに刺されてしまった場合の症状や痛み、刺されないために注意したいことをお伝えさせていただきます。
ヒメスズメバチはその温厚な性格ゆえに、めったなことでは人を刺しません。
ですが、巣の周囲やヒメスズメバチ自体を過度に刺激すれば、刺されてしまうこともあるでしょう。
ヒメスズメバチは大きな体長に比例して保有している針も太く、刺された際は強い痛みを伴います。また、毒性は弱いものの、まったくないというわけではないので、刺された箇所には腫れが広がってしまうでしょう。
もし刺されてしまった場合は、患部を清潔な水にさらして、毒を絞り出すようにしてください。
針が残ってしまっている場合は、指先で無理に引き抜くのではなく、ピンセットなどの道具を使い皮膚をできるだけ傷つけないように慎重に取り除きましょう。
その後は、できるだけ早めに皮膚科を受診することをおすすめします。
くわえて、刺されたことでアナフィラキシーショックを起こした場合、異常な腫れやめまい、喘鳴や呼吸困難といったアレルギー症状が出ますので、少しでも不安に感じる症状でた際は、ためらわず救急車を呼ぶようにしましょう。
ヒメスズメバチは、「閉鎖的な場所に巣を作る」「木の樹液や花の蜜を食する」という特徴があります。
そのため、ヒメスズメバチに刺されないために注意すべきこととしては、以下2点。
・不自然に盛り上がっている土周辺や切り株、軒下や壁の間に不用意に近づかない
・香りの強い香水や柔軟剤を避ける
こちらに気を付けて行動するようにしましょう。
ヒメスズメバチの巣は小さく、閉鎖的な場所に作られるため、気づかないうちに近づいてしまうかもしれません。
山へハイキングに出かける際や、庭先の掃除を行う際は、ヒメスズメバチの巣がないか確認するのがよいですよ。
また、食糧である花の蜜を思わせる香水や柔軟剤の香りは、ヒメスズメバチを引き寄せてしまいますのでご注意ください。
ヒメスズメバチをはじめとしたスズメバチを刺激する、ひらひらしたデザインの服や、黒い服を着用するのも避けるのがよいです。
くわえて、ヒメスズメバチが好む植物にヤブガラシというものがあります。
ヤブガラシは、家屋や公園の壁やフェンスにツルを張り成長する雑草の一種です。日本全国に生育しており、非常に生命力が高いのが特徴。
ヤブガラシの花は、花弁が緑色をしており、花の芯がオレンジ色をしています。6月~9月が開花時期となっており、ヒメスズメバチの活動時期とちょうど合致するのです。
このヤブガラシの花の蜜は、ヒメスズメバチをはじめ、さまざまな昆虫の大好物。
もし庭先にヤブガラシが生育している場合は、繁殖してしまう前に駆除してしまいましょう。
ヒメスズメバチがもっとも活発に活動する7月以降は、攻撃的になる時期なことも覚えておくとよいです。
ヒメスズメバチは刺激を与えると、アゴをカチカチという音を鳴らしたり、まとわりつくように飛んだりという警告サインを出します。
警戒態勢に入っているヒメスズメバチに遭遇した場合は、手を振り回して追い払ったり、九に走りだしたり暴れたりせず、ゆっくりと静かにその場を離れましょう。
画像参照:ヒメスズメバチ|上野高敏 -Takatoshi UENO-
http://www.agr.kyushu-u.ac.jp/lab/ine/ueno/suzumebachi2.html
ヒメスズメバチは、大人しい性格でめったに人を攻撃しないため、巣を見つけても必ず駆除が必要なわけではありません。
放っておいても刺されてしまうリスクが低いですし、ヒメスズメバチはアシナガバチを食料とし数を減らしてくれるため、益虫である側面も持っているのです。
とはいえ、状況によっては、ヒメスズメバチの巣を駆除した方がよい場合もあります。
たとえば、自宅に巣がある場合は、駆除が必要といえるでしょう。
身近な場所に巣を作られてしまうと、なにかのはずみでヒメスズメバチを刺激してしまい、攻撃を受ける可能性があるためです。
また、ご家庭に小さな子供がいる場合や、近隣の人が被害を受ける可能性がある場合も、駆除することをおすすめします。
ヒメスズメバチの巣は、見つけ次第、できるだけ初期段階で駆除するのがベストです。
この項目では、ヒメスズメバチの巣の駆除を、自分で実施するパターンと、ハチ駆除の専門業者にいらいするパターンに分けて解説します。
ヒメスズメバチの巣を駆除する方法のひとつは、自分で駆除を実施することです。
比較的温厚なヒメスズメバチですが、刺される可能性がゼロというわけではありませんし、7月以降は攻撃的になる傾向があります。
また、危険性は低いが、痛みや腫れ、アナフィラキシーショックといったリスクがあることもふまえて、駆除をおこなうようにしてください。
自分でヒメスズメバチの巣を駆除する場合、最低限以下の道具は揃えておくようにしましょう。
駆除をおこなう際は、肌の露出が少ない長袖・長ズボンを身につけるようにしてください。つなぎの作業着や、雨ガッパなどもおすすめです。さらに、帽子、もしくはタオルで頭部を覆い保護します。
さらに、目を保護するためにメガネやゴーグル、手を守るために厚手の手袋を装着すれば準備完了です。
まずはヒメスズメバチの巣の状態を確認し、屋根裏など手の届かない場所であれば、脚立や梯子を使って手の届く位置を確保してください。
ここまでの準備が整ったら、いよいよ殺虫スプレーを使ってハチの駆除を開始します。
殺虫スプレーの薬剤がいきわたるように、直接注入してください。飛び回っているハチには、スプレーを散布します。
そうしてハチの動きを弱らせた後、棒や虫取り用の網で巣を根元から切り離してください。巣の根元部分は非常に頑丈なため、小型ノコギリなどを使用するとよいでしょう。
巣を切り離したら、なかを確認し、女王バチがきちんと駆除できているか確認します。女王バチが生き残ってしまうと、巣を再建してしまうため、必ず確認しておくのが重要です。
巣の中身を確認し、女王バチが駆除できていれば、ゴミ袋に入れて廃棄します。
このとき、万が一にでも生きているヒメスズメバチが外に逃げ出してしまわないように、ゴミ袋は二重・三重に重ねて封をしておくのがよいでしょう。
これで、ヒメスズメバチの巣の駆除は完了です。
このように、ヒメスズメバチの巣は自力で駆除することも可能ですが、作業中に刺されてしまったり、駆除が不十分で巣が再建してしまったりといったリスクも。
とくに、巣にいる女王バチを見分けるのは、素人ではなかなか難しいといえます。
ヒメスズメバチの巣を自分で駆除するのが不安な方や、ほかのスズメバチとの見分けに自信がない方は、専門業者への依頼を検討するのがよいでしょう。
ヒメスズメバチの巣を駆除を安全かつ確実におこないたいなら、ハチ駆除の専門業者への依頼がおすすめだとお伝えしました。
ハチ駆除業者に依頼するメリットとしては、ハチの種類を確実に見分け、適切な対処を速やかに実施してくれる点です。
ヒメスズメバチは危険性の高いオオスズメバチに外見が似ているため、判断を誤って自分で駆除を試みた結果、命の危険にさらされてしまう可能性もあります。
そのため、ハチの種類を正確に見分けることができる専門業者に依頼するのが、リスクの少ない選択といえるのです。
くわえて、ヒメスズメバチは狭く閉鎖的な空間に巣を造る習性があるため、市販の殺虫スプレー等を用いた自己駆除では、巣を根絶することが難しいでしょう。
その点、知識も経験も豊富な専門業者なら適切な処置が可能ですし、巣のなかにいる女王バチの見分けも確実にできるので、巣の再建も未然に防ぐことができます。
デメリットとして、業者に支払う駆除費用が挙げられますが、自己駆除のために道具を購入する費用や手間を考えると、それほど大きな負担ともいえません。
自己駆除に伴うリスクや手間を考慮して、確実かつ安全にヒメスズメバチの巣を駆除したいという場合は、専門業者へ依頼することも検討してみてください。
ヒメスズメバチはスズメバチのなかでも大型種でありながら、温厚な性格で人を攻撃することが少ない、危険性が低いスズメバチ。活動時期も短く、アシナガバチを食料としているため、益虫としての一面もあります。
ただ、危険性は低い種類とはいえ刺されると強い痛みを伴いますし、アナフィラキシーショックのリスクも。
ヒメスズメバチや巣を見かけたら、できる限り早く駆除をおこなう必要があります。
ヒメスズメバチは外見が危険性・毒性ともに強力なオオスズメバチに酷似しているため、判断を誤り巣を放置したり、自分で巣の駆除を試みたりするのは危険です。
もし自宅や近隣でヒメスズメバチの姿や巣を見かけたら、速やかにハチ駆除の専門業者に相談するのがよいでしょう。
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