「神埼市千代田町用作」ミツバチ駆除
春めいてきた頃、神埼市千代田町用作のお客様より、ミツバチの大群が飛んでいると少しパニックになってお電話をいただきました。
時期的に考えても、巣別れだなと推測されます。
巣別れとはミツバチ特有の習性で、春になって新しい女王蜂が誕生すると、旧女王蜂がその座を譲り、働き蜂を引き連れて出ていくという現象が起こります。
巣の中にいた半数ほどの働き蜂が、旧女王蜂と一緒に旅立つので、その数は巣の規模にもよりますが、数千~数万匹にも及ぶため、その光景は圧巻です。
森の中などで起こればまだしも、のどかな住宅街にある自宅の庭で、ミツバチの大群を見れば、恐怖を感じるのも無理はありません。
巣別れが起きたということは、飛び出してきた巣が近くに存在するはずです。
しかも、その中には、空を真っ黒に染めたのと同じくらいの数のミツバチが残っています。
お客様がミツバチを見かけた場所をもとに、飛んでいるミツバチを見つけ、後を追ってみると、庭の奥にある納屋のような場所に行きつきました。
かつては物置として使っていたそうですが、昔使っていた農機具などが転がっているだけで、今はほとんど出入りもしていないとのことです。
昔ながらの木造で、経年劣化も進んでおり、よく見ると屋根と壁の間に隙間ができています。
ミツバチが入り込んでいったので、この中に巣を作った可能性が高いです。
かなり巨大化している可能性もあるため、防護服に身を包み、お客様には室内に退避してもらったうえで、物置の扉を開けました。
すると、巨大化したミツバチの巣が物置の天井の柱部分にぶら下がっているのがすぐに発見できました。
おそらく、3~4年は経過しているのではないでしょうか。
ミツバチはほかの蜂と異なり、何年も同じ場所に棲みつき、巣別れをしながらも巨大化していきます。
物置は雨風もしのげて、暖かく、鳥やほかの害虫などから狙われる心配もありません。
しかも、長い間人の出入りもなかったので、ミツバチにとっては安全で快適な場所です。
巣別れも何度か行われていたと思いますが、今回偶然にその光景を見ることができたので、ようやく気付けたというところではないでしょうか。
ミツバチは攻撃性は低いですが、巣を駆除されるとなれば、防衛本能が働いて襲ってくる可能性もあります。
刺さないとしても、大量のミツバチが飛び回るのは恐怖の体験です。
そのため、まずは薬剤を噴霧してミツバチ駆除を行います。
巣の中だけでなく、外に出ている戻り蜂も駆除しなくてはなりません。
ミツバチは、1日に何度も蜜の採取と巣に運ぶ作業を繰り返すので、比較的早期に戻ってきます。
戻ってきた蜂にスプレーをかけ、巣の中に入って付着している薬剤で死滅するのを待ちました。
もっとも、ミツバチ駆除はここからが大変な作業です。
大きな蜂の巣は、採取してきたハチミツがパンパンに詰まっています。
剥がそうとナイフなどを入れれば、ハチミツが垂れ、ナイフも手袋もベタベタになります。
ハチミツが周囲に垂れると、そこに蟻や蛆虫などが群がってしまうので、汚れないように慎重に作業しなくてはなりません。
ミツバチ駆除は危険性とは裏腹に厄介な作業なので、巣がなるべく小さいうちの駆除がおすすめです。
お客様の声
神埼市 S.R様
庭や菜園の手入れをしていると、ミツバチの姿をよく見かけます。
もっとも、ミツバチは受粉に役立ちますし、ミツバチがうちの庭にやってくるということは、花が満開で魅力的な証拠かなと気にしていませんでした。
ですが、春のある日、空が真っ黒に染まるほどのミツバチの大群が飛んでいるのを見つけ、恐ろしくなってミツバチ駆除を依頼しました。
1年超した女王蜂が働き蜂を引き連れて引っ越す巣別れという習性だと知り、ミツバチも侮れないと思って連絡した次第です。