「三次市有原町」ミツバチ駆除

晴天に恵まれたこの日、ハチ駆除119番の一員として、私は三次市有原町へと足を運びました。この町は緑が豊かで、田んぼが広がるのどかな風景が広がる地域です。また、三次市はヒバが特産とされ、香り高いヒバの木材が各地で愛されています。午後の太陽が空を焼き付けるような日差しを放っていました。依頼主はここ有原町に住むおじいさん。縁側でのんびりと麦茶を飲んでいたときに、パイナップル程の大きさのミツバチの巣を発見したとのこと。ここに暮らすおじいさんとおばあさんの生活空間が、突如としてミツバチの領域と交錯してしまったのです。私たちが現場に到着したとき、おじいさんは庭仕事を中断し、どことなく困った様子で私たちを待っていました。庭仕事の手間暇を惜しまないおじいさんの頑固さと、突如として現れたミツバチの巣に対する不安感。それらが交錯する庭先で、私たちは状況を確認しました。巣は縁側の上、ちょうど日陰になる部分にあり、巣の大きさは15cm程。ミツバチが集まり、ぐんぐんと大きさを増していく巣。燻煙剤を使って駆除を行うことにしました。燻煙剤に含まれるピレスロイド系の成分は、ハチの神経細胞に作用して麻痺させ、また呼吸を妨げて窒息死させます。巣に直接燻煙剤を噴射し、無事にミツバチの巣を駆除することができました。駆除後は、再発防止のためにハッカ油を塗りました。これにより、再びミツバチが巣を作ることを防ぎます。すべての作業が終わったとき、完成金額が8000円だと伝えたところ、おじいさんは安堵の表情を浮かべました。「これでまた安心して、縁側でお茶が飲める」と。その言葉を聞いた瞬間、私たちは再びこの仕事を選んだ理由を思い出しました。ハチ駆除119番として、私たちが提供できるのは、おじいさんおばあさんが安心して生活できる空間、それこそが私たちの使命です。巣がなくなったおじいさんの庭は、再び平穏を取り戻しました。ハチ駆除119番として、これからもこの町の安全を守り続けていきます。